えのないえほん

作:斉藤 倫 
絵:植田 真 
装丁:名久井 直子

¥1,650 (税込)

あるところに みにくい けものが いました

 どんなに みにくいか 

 その すがたは 

 たとえ せかいいちの えかきを つれてきても 

 えがけなかったことでしょう               ――本文より

『どろぼうのどろぼん』の斉藤倫がおくる、みにくいけものと、おんなのこの、ものがたり。だれからも、ひどくみにくいといわれ、いつも、このよからきえてしまいたいとおもっていたけものは、おんなのことであい、はじめてこころをかよわします。

 アンデルセンの『絵のない絵本』が、つきのひかりが、せかいをくまなくみてまわるおはなしなら、これは、つきのひかりのとどかないばしょのものがたり。