スナーク狩り
だれもその姿を見たことがないという謎の怪物スナーク!
その怪物をつかまえようと集まった、ベルマン、靴磨き、帽子屋、弁護士、ブローカー、ビリヤード・マーカー、銀行家、パン屋、肉屋の9人と、1匹のビーバー。(え、なぜビーバーが? それはさておき) いずれも一筋縄ではいきそうにない、個性的で奇妙キテレツなハンターたち……。
そんな面々のスナーク狩りの冒険(!?)を物語った、奇想天外・摩訶不思議なノンセンス叙事詩です(そう、全編、詩で書かれた物語です)。 登場人物たちは正体不明の怪物の影におびえながらも、その恐怖に立ち向かっていくのですが……。
作者は『不思議の国のアリス』で有名なルイス・キャロル。本書は、意味があるのかないのかわからない、まるで迷宮のようなノンセンス・ワールドが展開する、キャロルの隠れた名作です。
その名作に、トーベ・ヤンソンが挿絵を描きました。
いたのか? いないのか? はたしてスナークは見つかったのか……?
気鋭のニューウェーブ歌人・穂村弘の全面新訳でお贈りします。